ビットコインの上昇が止まりません。
大手金融機関のCEOをはじめ、多くの人がビットコインの上昇を「チューリップ・バブルのようだ」といった表現を使いますが、そもそもチューリップ・バブルとはどのようなバブルなのでしょうか。
ということで、今回は「チューリップ・バブル」について書いてみたいと思います。
チューリップ・バブルとは
チューリップ・バブルは17世紀初めのオランダで起きました。
このバブルの発端は、1593年にウィーンからオランダに着任した植物学の教授がチューリップというトルコ原産の珍しい植物の球根を持ち込んだところから始まります。
ある晩、教授の家に泥棒が忍び込んで球根を盗み出して売りさばき、思いがけない儲けを手に入れました。それ以来チューリップはオランダで少しずつ人気が高くなっていき、かなり高価な植物となりました。
当時のチューリップはモザイク病と呼ばれるウイルス性の病気にかかるものが多く、後々このモザイク病にかかったチューリップが投機の対象になっていきます。
モザイク病にかかるとどうなるかと言えば、この病気は決して致命的なものではなく、チューリップの花びらが「フレーム」と呼ばれる色鮮やかなモザイク模様になるのです。
オランダ人はこのウイルスに侵された球根を非常に珍しがり、瞬く間に収集熱が広がっていきました。花びらの模様が珍しいほど高い値段がつくようになりました。
商人たちは値が上がるのを見込んで、思惑で大量に球根を仕入れるようになりました。
チューリップの球根の値段はどんどん上がり始めます。値段が高くなればなるほど、チューリップは確実に儲かる投資対象と見られるようになりました。
貴族も平民もメイドもチューリップ熱に取りつかれていくのです。誰もがチューリップ熱は永遠に続くものと思い込んでいたのです。
最初はチューリップの球根がこれ以上上がるわけはないと馬鹿にしていた人たちも、自分の周りが巨大な利益を上げるのを目の当たりにすると悔しくなり、誘惑に負けていったのです。
チューリップ・バブルのピークは、1634年から1637年にかけての数年間でしたが、その頃になると欲に目がくらんだ人々は、土地、宝石、家具などと引き換えにしてまで、何とかチューリップの球根を手に入れようとしたのです。
こうしてチューリップの球根は天文学的な高値で売買されるようになりました。
バブルは突然はじける
1637年1月にチューリップの球根が20倍に跳ね上がった後、2月にはそれ以上の幅の下落を経験するのです。
どんな投機熱の時もそうですが、価格があまりに高くなりすぎると、一部の人たちがこの辺で売っておいた方が良いだろうと考えます。すると他の人たちはこれに続きます。
売りが売りを呼び、わずかの間にパニック状態に陥るのです。
チューリップ・バブルはあっけなく崩壊しました。
最終的には普通の玉ねぎと変わらないくらいの値段になってしまったのです。
以上、チューリップ・バブルについて書いてみました。
超ポジティブに考えれば、チューリップ・バブルも2~3年続いたのだから、ビットコイン・バブルもあと1年は続くだろうと考えることもできます。
私はビットコインのようなハイリスク商品自体は嫌いではないですが、やはりバブルだとは思っています。今からは手が出ません。
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