コロナショックと原油安で株価の下落が止まりません。
(Yahoo Finance)
市場の恐怖指数と呼ばれるVIX指数は危険水準とされる20を大きく上回り、なんと60を超えています。
(ブルームバーグ:VIX指数の5年グラフ)
VIXの60超えは市場がかなりの緊張状態であることを意味し、株価が激しく乱高下しやすい異常モードです。
最近はプログラム取引で「リスク・パリティ戦略」を取り入れているヘッジファンドが多くなっており、株価の乱高下が起きやすいVIX上昇時には自動的に株が売られてしまいます。
リスク・パリティ戦略というのは、ポートフォリオ全体に占める各資産(株や債券)のリスク(値動きの振れ幅)の割合が均等になるように調整することで、リスクの取り過ぎを回避する運用方法のことです。
たとえば、Aというヘッジファンドが株と債券それぞれ50%ずつで構成されたポートフォリオを運用しているとします。
何かのきっかけで株価が大きく動くと、Aはポートフォリオ全体のリスクが高まったと判断し、株の一部を売却します。
株の比率を下げる(売る)ことでポートフォリオ全体のリスクを下げるのです。
マーケットが荒れている時はリスク・パリティ戦略を導入している他のヘッジファンドも同じタイミングで株を売るため、一気に大量の株が売られることになるのです。
いくら株価が割安に見えても、VIXが落ち着かなければプログラム取引で株はさらに売られます。
そのため、本格的な株価の反転はVIXの低下が不可欠です。
VIXが60を超えている今は株価の上昇は諦めて、嵐が過ぎるのを待つしかないでしょう。
ただ、「明けない夜は無い」という言葉の通り、悲観はいつかは終わります。
時間を味方につけることができるのが個人投資家のメリットなので、焦らずゆっくりとやっていきたいですね。
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